スナップショットについて
スナップショットは、特定の時点でのボリュームのデータの瞬間的な複製のことです。スナップショットは、それらの作成元となったボリューム (親ボリュームと呼ばれる) と同じストレージドメインにあります。スナップショットは、他のボリュームと同じように取り扱うことができます (ただし、スナップショットをとることはできません)。各スナップショットは、独立して他のアプリケーションを使用してアクセスできます。
スナップショットは、一次ストレージをオフラインにしなくても、読み取り/書き込みマウントして、バックアップ、アプリケーションのテスト、およびデータマイニングのために使用できます。スナップショットの RTU (Right To Use) ライセンスは、コピーする一次ストレージの容量に基づきます。
スナップショットは、以下の目的に使用できます。
- バックアップ操作の停止時間の短縮する
- オンラインのデータを使用せず、スナップショットのバックアップを取ることで、重要なトランザクションのバックアッププロセス中の継続を可能にします。バックアップサーバーにスナップショットをマウントし、スナップショットのデータをテープにバックアップします。
- 実際の現在データを使用して、データ解析を実行したり、アプリケーションのテストを行う
- 重要なトランザクションの妨げにならないように、実際のデータを使用する代わりに、最新のスナップショットを解析やテストに使用します。
- スナップショットボリュームからアプリケーションを再起動する
- アプリケーションの問題によって、親ボリュームに疑わしいデータが書き込まれるような場合は、その問題が完全に解決されるまでの間、最新の正しいデータのスナップショットでアプリケーションを再起動します。
- 注 : スナップショットは親ボリュームに依存するため、データのスナップショット単独では、障害回復の手段として不十分です。ボリュームの完全なバックアップコピーを作成する場合は、オフラインでのバックアップを使用してください。
ホストがスナップショットに読み取り要求を送ると、システムは、親ボリューム上で、要求されたブロックがスナップショットが作成された時点から変更されているかどうかを判定します。その結果、次のいずれかの処理が行われます。
- ブロックが変更されていた場合、スナップショットリザーブ空間に保存されたデータから読み取りを行います。
- ブロックが変更されていない場合は、親ボリュームから読み取りを行います。
スナップショットが作成されてからデータに変更がない親ボリュームのデータブロックで書き込み操作を行うと、システムは次のように動作します。
- スナップショットリザーブ空間に変更される (元の) データをコピーします。スナップショットは書き込み操作を受け付けることができます。このデータもスナップショットリザーブ空間に依存します。
- 新たなデータを親ボリュームに書き込みます。親ボリュームの同じデータブロックでの後続の書き換えは、スナップショットにコピーされません。このようにして、スナップショットは、スナップショットが取られた時点での親ボリュームのデータを記録します。
- 古いデータの新しい場所を示す記録をスナップショットに追加します。
ボリュームの現在のスナップショットを確認するには、スナップショット情報の表示で説明している「スナップショットの概要」ページを表示してください。
関連項目