ストレージアレイについて

ストレージアレイはシステムの物理ストレージを提供します。ストレージアレイの設計はモジュール型であり、多様な構成が可能です。それぞれの構成オプションには、冗長性とフェイルオーバー機能を提供するための 2 つのコントローラ (コントローラペアとも言います) が含まれます。各ストレージアレイにも、内蔵型バッテリーバックアップシステムを持つ 2 台の電源装置と、冗長なファイバチャネル (FC) データパスがあります。障害により電力がまったく供給されなくなった場合、各アレイは決められた方法でシステムを停止するために必要な電力をバッテリーから供給されます。また、各ディスクドライブはシステムエリア情報を持ち、冗長性を得るためにそれがすべてのドライブにミラーリングされるため、データは正常機能しているすべてのドライブから回復可能です。

各ストレージトレイは、7 から 14 台のディスクドライブを収容できます。ディスクドライブが 14 台よりも少ないストレージトレイはアップグレードが可能です。

システムは、3 種類のストレージアレイ構成をサポートできます。
オプション
コントローラ × トレイ
ディスクドライブ数
最小容量
最大容量
1
2 × 2
14 から 28
504G バイト
4T バイト
2
2 × 3
28 から 56
1T バイト
8T バイト
3
2 × 4
42 から 84
1.5T バイト
12T バイト

次の図に、これらの各構成を示します。

3 つのストレージアレイ構成を示す図。

システムの構成は、スループット、ストレージ容量、および経済性の要件が基本になります。たとえば、経済性よりもスループットを重視する場合には、オプション 1 のストレージアレイ構成をシステムで使用したり、これと対照的に、ストレージの容量のほうがスループットよりも重要な場合には、オプション 2 または 3 のストレージアレイ構成をシステムで使用したりできます。

コントローラトレイには、ディスクドライブと組み込み型 RAID 管理ハードウェアが収納されます。拡張トレイはディスクドライブだけを収納し、コントローラトレイによって管理されます。

サービスパネルの FC 入出力接続口は、ベースキャビネット内の各アレイのコントローラに接続されます。この配線はシステムの出荷前に工場で行われます。

内部ストレージアレイに加えて、Sun StorEdge 6920 システムは、外部ストレージデバイスに格納されたデータの仮想化をサポートします。外部ストレージデバイスに格納されたデータを、旧式ボリュームとしてシステムに保持したり、追加したりできます。外部ストレージをストレージ容量の拡大手段として使用することもできます。この場合、外部ストレージデバイス上のデータは保持されず、1 つのボリュームとして容量がストレージプールに追加されます。データのミラーリングを使用し、外部ストレージデバイスからシステム上のボリュームにデータを移送することもできます。

関連項目